納豆1パックのカロリー・栄養|納豆にはどんな効果・効能があるのか?

納豆は1パック(50ml)あたり約100Kcalとそれなりのカロリーになりますが、その分栄養価が高い優秀な食品です。

納豆といえば、日本の朝食においては定番中の定番とも言えるおかずのひとつ。
何より健康や美容面においてとても重宝します。

大豆食品は全般的に体にいいイメージがあるかと思いますが、その中でも納豆はさらに一段高い評価を受けています。

しかし実際にどの程度の栄養なのか、何が優れているのか、詳しくは知らないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回、納豆のカロリーや栄養について見ていき、どのような効果・効能があるのか解説していきます。

大豆食品のココがすごい!

納豆の原料の“大豆”は栄養価がとても高く、バランスの良い食品として有名です。

具体的には「大豆は畑の肉」と言われるほど、たんぱく質が豊富。
さらにそのたんぱく質を構成するアミノ酸のバランスが優れているめ、“良質のたんぱく質”と言われています。

さらに、食物繊維・ビタミン・ミネラルなども豊富です。

そんな大豆を原料とする大豆食品の代表として、豆乳や豆腐、おから、そして“納豆”などが挙げられます。

どれも体にいい食品として注目されていますが、納豆はこれらの大豆食品の中でも特に優れた食品といっても過言ではありません。

納豆が大豆食品の中でも秀でている!?

大豆食品のそれぞれの製法に着目してみましょう。

  • 豆乳:大豆を煮て砕いた後、濾した液体
  • おから:豆乳を濾した後に残った搾りかす
  • 豆腐:豆乳に“にがり”を加えて凝固させたもの
  • 納豆:大豆を蒸した後、納豆菌を加えて発酵させたもの

“豆乳”“おから”は大豆成分を分離させて作られる食品で、“豆腐”はそんな豆乳を固めた食品です。

そのためこれらは大豆本来の栄養素が偏ってしまっているのです。

最も顕著な例として、大豆の食物繊維は大部分が“おから”の方に移行するため、豆乳や豆腐には食物繊維がほとんど含まれません。

逆に細かいビタミンやミネラルにおいておからの方が劣るものもあります。

これに対し納豆は大豆成分が損なわれることがないので、幅広い栄養素がバランスよく含まれるのです。

そしてさらに“発酵”という過程で他の大豆食品にはない新たな効果を得ます。

では、実際に納豆の栄養・カロリーを見てみて、ダイエット・健康・美容にどのような効果があるのかをお話していきます。

納豆のカロリー・栄養


納豆) gのカロリー・栄養

納豆1パック

納豆2パック

納豆3パック

納豆4パック

カロリー: {{cal}}Kcal

納豆は高カロリーで太りやすい?

「納豆は高カロリーである!」という指摘はネット上でも結構見られます。

たしかに納豆1パック(50g)で100Kcalというのは、重量あたりのカロリーで考えると高カロリーな部類かもしれません。

たとえば高カロリーというイメージが強い“ご飯(白米)”の場合でも、50gで84Kcal程ですからね。

これはご飯は“糖質”が多いのに対し、納豆は“脂質”を多く含むのが主な原因です。
糖質は1gあたり4Kcalですが、脂質は1gあたり9Kcalですからね。

しかし、納豆は本当に高カロリーと言ってよいのでしょうか?

主食の炭水化物と違って1日に何百gも食べるものでもないので、高カロリー食品と言ってしまうのには違和感があります。

日本人は1日にご飯から600~1000Kcal程摂取していますが、納豆は毎日食べても100Kcalにしかなりません。

それよりも納豆の“カロリーに見合うだけの栄養成分が見込める”という点に注目しましょう。

ダイエット中でも、わざわざ貴重な栄養源からカロリーを削減するのではなく、もっと優先的に減らすべきものがあるはずです。

納豆のダイエット効果

納豆は健康や美容だけでなく、ダイエット効果が見込めるとして一時期注目されていました。

食欲の抑制効果について

納豆は“不溶性食物繊維”を多く含みます。不溶性食物繊維は水を含んで腸内で膨らむので、食欲を抑える働きがあるのです。

また、納豆に含まれる“大豆サポニン”は、腸内で栄養を吸収する働きを持つ“絨毛(じゅうもう)”を収縮させます。

これにより栄養の吸収速度が遅くなり腹持ちが良くなるのです。

ちなみに、プロテインは牛乳由来の“ホエイプロテイン”や“カゼインプロテイン”よりも、大豆由来の“ソイプロテイン”の方がダイエットに良いと言われるのはこのためです。

ただし、納豆を食べたからといって痩せることは無い

「納豆を食べれば痩せる」として、納豆ダイエットを提唱する人は度々見かけます。

納豆には“脂肪の吸収を抑える効果”“基礎代謝をアップさせる効果”が見込めるのだとか。

しかしこういった文言はダイエット界隈において常套句であり、特定の食品をとったからといって痩せることは絶対にありえません。

むしろ納豆のカロリー分だけ脂肪は増えます。

ダイエットにおいて「脂肪の吸収を抑える」「基礎代謝を上げる」という文言は、どんな場面でも根拠なく使われるので、鵜呑みにしないようにしましょう。

あくまで納豆はダイエット中の栄養摂取、ひいては健康や美容の維持に重宝する食品です。

納豆の健康効果

次に、納豆の健康に対する効果を見ていきます。

納豆の健康効果は以下のものが挙げられます。

納豆の健康効果
  1. 高血圧予防
  2. コレステロール低下
  3. 便秘改善
  4. 脳の活性化
  5. 女性ホルモン低下に関わる症状の予防
  6. 精神の安定

【納豆の健康効果1】高血圧の予防

高血圧の予防

納豆の発酵により“ナットウキナーゼ”というネバネバ成分が生成されます。

この“ナットウキナーゼ”は名前の通り納豆特有の成分で、これは血栓を溶かして血液をサラサラにしてくれる効果があるのです。

血液がサラサラになると、高血圧を抑制することができますし、悪玉コレステロールの減少にもつながります。

【納豆の健康効果2】コレステロールの低下

血液がサラサラになることによるコレステロールの低下に加え、大豆たんぱく質もコレステロールの低下に役立ちます。

実際に500名を対象にした調査により、大豆たんぱく質が悪玉コレステロールの低下に効果的という結果が実証されています。

【納豆の健康効果3】便秘改善

便秘改善

“不溶性食物繊維”が腸内で膨らむことで腸を刺激して、排便を促してくれます。

また、納豆の“オリゴ糖”は腸内の善玉菌を増やして腸内環境をよくします。
これが便秘改善につながるのです。

【納豆の健康効果4】脳の活性化

脳の活性化

納豆に含まれる“レシチン”の抗生物質“コリン”は、脳の神経伝達物質に変化します。

つまり、このレシチンを摂ることで脳が活性化し、集中力アップ、記憶力向上、ボケ防止に役立ちます。

【納豆の健康効果5】女性ホルモン低下に関わる症状の予防

女性ホルモン

納豆の“大豆イソフラボン”は、女性ホルモンに似た作用をするため、女性ホルモン低下に関わる症状を予防します。

ちなみに、女性ホルモンの低下に関する症状とは以下のものが挙げられます。

女性ホルモンの低下に関する症状
  • 骨粗鬆症
  • 乳がん
  • 更年期障害
  • 動脈硬化
  • 不眠
  • 肩こり

【納豆の健康効果6】精神の安定

精神の安定

これは納豆に豊富に含まれる“カルシウム”の効果です。

また、カルシウムはイライラの解消の他に、骨や歯を丈夫にしてくれる効果もあります。

美容効果

納豆の美容効果として以下の効果が見込めます。

【納豆の美容効果1】アンチエイジング

上述した“ナットウキナーゼ”の血液サラサラ効果により血管をキレイに保つことは、アンチエイジングとして有効です。

その他にも豊富な“ビタミン類”は抗酸化作用があります。

自身が酸化されやすい性質を持つことで、細胞が酸化されるのを防ぐのです。

また“発酵”により、このアンチエイジング効果はさらに期待できます。

【納豆の美容効果2・3】美肌・美髪

美髪

“ビタミンE”“ビタミンB2”などのビタミン類は、皮膚の保護、美肌の効果もあります。

また“ポリグルタミン酸”“アスパラギン酸”は保水力が高く、肌や髪の乾燥などを防ぎ、潤いを保つ効果があります。

納豆の副作用について

では最後に、納豆を食べることで生じる副作用について見ていきます。

納豆の副作用として主に危惧されているものは以下のことが挙げられます。

【納豆による副作用1】大豆イソフラボンの摂り過ぎ

納豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た作用をしてくれるため、乳がんや更年期障害など様々な症状の防止に役立つ成分です。

しかし、逆に摂取し過ぎると副作用を引き起こしてしまうこともあります。

具体的には、“生理(月経周期)の遅れ”や、“子宮内膜増殖症”などです。

大豆イソフラボンを過剰に摂取してしまうと、逆にホルモンバランスを崩してしまい生理不順を引き起こすことがあるのです。

では、納豆はどれくらいの摂取が望ましいのでしょうか?

大豆イソフラボンの摂取に関しては、これは“1日70~75mg”が上限とされています。

そして、納豆1パックには大豆イソフラボンは約37mgです。

なので、基本1パック、多くても2パックで抑えるのがいいでしょう。

  • 納豆100g当たり平均含有量:73.5mg
  • 1パック(50mg)当たり:36.75mg

参考サイト:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A|食品安全委員会

ただし他の大豆食品にも大豆イソフラボンは含まれているので、豆乳、豆腐、おからなど、大豆食品の食べ過ぎには気を付けましょう。

【納豆による副作用2】プリン体による痛風について

納豆はプリン体が多く含まれるため、痛風のリスクが高まるのではないかという指摘もたまに見かけます。

プリン体と言えば、ビールや日本酒などアルコールの印象があるかと思いますが、納豆はビールの“20倍”ものプリン体が含まれているのです。

  • ビール100mlあたりのプリン体:5~7mg
  • 納豆100gあたりのプリン体:115mg

では納豆は痛風のリスクが高いのかというと、そうではありません。

痛風治療のためのプリン体摂取量は、1日400mgとされているため、1パック程度の納豆ならの60mgでそこまで問題となりません。

また、納豆の植物性タンパク質は痛風のリスクとはなり得ないという研究もあります。

そもそも痛風の原因は、プリン体が分解されてできる“尿酸”が十分排出されないことが原因です。

ビールが痛風のリスクを高めるのは、プリン体そのものよりも肝臓や腎臓の機能低下によるものなのです。

なので、痛風の副作用については特に問題ありません。

あとがき

以上納豆の効果や副作用についてでした。

納豆は『大豆+発酵』の効果で、健康食品としてかなり優秀なものといえます。

これを機会に毎日納豆を食べてみるのをおすすめします。

また納豆の食べ方によって、その効果をさらに引き出すもできます。

これに関しても詳しくまとめたので、是非ご覧下さい。

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