キャベツの栄養から、どんな効能があるのかをまとめました。
キャベツは健康に良い栄養は豊富に含まれていますが、実は“食物繊維”はあまり含まれていないのです。
このことは一般的なイメージに反することだと思いますが、詳しく説明していきます。
1.キャベツの栄養成分
2.キャベツのカロリーについて
キャベツは100gで23Kcalですが、これがどのくらいなのかいまいちつかめないかと思うので、詳しく解説していきます。
2.1.キャベツ1食分のカロリー
一人暮らしだと何かと重宝するコンビニの千切りキャベツ。
これらは150gなので、カロリーは大体35Kcalになります。
ちなみにキャベツ1玉は約1Kgなので、カロリーは230Kcal程度です。
2.2.他の野菜のカロリーとの比較
キャベツと似た野菜といえば、“レタス”や“白菜”です。
そして低カロリーな野菜の代表格の“もやし”、比較的栄養豊富で高カロリーな野菜が“かぼちゃ”や“ごぼう”。
これら100gをキャベツのカロリーと比較します。
キャベツ100g:23Kcal | レタス100g:12Kcal |
白菜100g:15Kcal | もやし100g:15Kcal |
かぼちゃ100g:91Kcal | ごぼう100g:65Kcal |
キャベツは野菜の中でも低カロリーであることがわかりますね。
2.3.ごはんのカロリーと比較
キャベツはご飯のカサ増しに使ったり、ご飯に置き換えるダイエットもあります。
なので、キャベツとご飯のカロリーを比較してみました。
ご飯一杯のカロリーはキャベツ1玉分です。
ちなみに、キャベツ1玉はコンビニキャベツに置き換えると大体7袋分です。
3.キャベツ栄養・効能
では次にキャベツの栄養について見ていきましょう。
野菜の栄養素といえばビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富という印象があるかと思いますが、キャベツの特筆すべき栄養素は、“ビタミン”です。
特に以下のビタミンが顕著です。
- ビタミンC
- ビタミンK
- ビタミンU
ではそれぞれについて解説していきます。
3.1.ビタミンC
キャベツ100gに含まれるビタミンCは、一日の推奨摂取量の4割が含まれています。
そして、ビタミンCの効能は以下の通りです。
- 抗酸化作用(アンチエイジング効果)
- 鉄の吸収促進(貧血予防)
- コラーゲンの合成促進(美肌効果・壊血病予防)
3.2.ビタミンK
キャベツ100gで一日の推奨摂取量のビタミンKに達します。
ビタミンKとは、主に血液の止血や丈夫な骨を形成するのに欠かせない栄養素で、以下の症状の予防になることが知られています。
- 骨折
- 骨粗鬆症
- 動脈硬化
3.3.ビタミンU
あまり耳にすることのないビタミンだと思いますが、キャベツから発見されたことから『キャべジン』とも呼ばれています。
ビタミンUは、胃酸の分泌を抑制したり、胃の新陳代謝を向上して胃の修復機能を高める効果があります。
定食などでトンカツとキャベツがセットになっているイメージがあるかと思いますが、これはキャベツに含まれるビタミンUでトンカツの胸やけを抑えるためなのです。
ちなみにビタミンUの由来は『潰瘍(Ulcer)』の頭文字からきています。
この由来の通り、以下の症状の予防・治療に有効とされ医薬品に用いれられいます。
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
4.実は食物繊維が少ない!
キャベツのビタミンについて説明してきましたが、キャベツといえば食物繊維の印象があるかと思います。
『食物繊維と言えばキャベツ』というイメージすらあるのではないでしょうか?
しかし、実はキャベツに食物繊維はそんなに含まれていません。
正確に言えば、ある程度含まれているのですが、“世間のイメージほど”含まれていない、“野菜にしては”少ない、ということです。
では具体的な数字を出して見てみましょう。
1日に推奨されているキャベツの摂取量は20~25gです。
それに対し、キャベツ100g当たりの食物繊維は1.8gしか入っていません。
なのでキャベツ1玉(約1Kg)食べたとしても、推奨量に届かないのです。
また他の野菜や食品と比べて以下のとおりです。
- エシャロット:11.4g
- ごぼう:6.1g
- モロヘイヤ:5.9g
- オクラ:5.2g
- ブロッコリー:3.7g
- かぶ:3.7g
- おから:9.7g
- 納豆:6.7g
- 干し柿:14.0g
5.キャベツの効果的な食べ方
最後にキャベツの栄養を失わないための調理法について解説します。
キャベツを調理する上で注意しないといけないのが、ビタミンCとビタミンUの損失です。
キャベツの有効な栄養素ビタミンC、ビタミンUは、水溶性ビタミンといい、水で流出しやすく、熱で壊れやすい性質があるのです。
そこで以下の2点推奨されています。
- 水に長時間さらさない
- あまり熱を通さない
5.1.水に長時間さらさない
キャベツは水に数分つけるだけでビタミンCは2割程度減少するので、水で洗う際はさっと洗うのを心がけましょう。
また、熱を通す場合は茹でるのではなく、炒める方がビタミンの流出を防げます。
5.2.あまり熱を通さない
キャベツの栄養素を失わないためには、生で食べるのが一番です。
また、熱を通す場合でもちょっとの工夫で加熱時間を短縮することが出来ます。
- 炒める場合は最後の方にする
- 茹でる場合は、水に少量の油を加えて沸点を上げ、さらに水が高温になってから短時間で一気に茹で上げる
- 電子レンジを使う
これでけでもだいぶ違ってくるので、是非参考にして下さい。
あとがき
以上、キャベツの栄養とその効能についてでした。
キャベツには健康を保つビタミンなどが豊富に含まれていますが、食物繊維はあまり含まれていないということを理解していないといけません。
現代人の日々の食生活において、食物繊維は特に摂取できていない傾向にあるので、キャベツで食物繊維を摂取した気でいたら確実に食物繊維が不足してしまいます。
他の食品で食物繊維を意識して摂取しましょう。
キャベツの賞味期限や保存法についてはこちら。